パルコの広告表現を通覧する展覧会『「パルコを広告する」 1969 – 2024 PARCO広告展』が6月28日より名古屋パルコにて開催

イベント

昨年渋谷PARCOにて開催し好評を博した、パルコの広告表現を通覧できる展覧会『「パルコを広告する」 1969 – 2024 PARCO広告展』2024628()715(月・祝)まで名古屋パルコ西館6 PARCO GALLERYにて開催します。

時代を表現し続けるパルコの広告の歴史をさかのぼる

開業した1969年から半世紀を超える広告クリエイティブの歴史を現在の視点で再解釈し、一望できる展覧会『「パルコを広告する」 1969 – 2024 PARCO広告展』では、各時代にキーワードを付し、「2000年代以降~/アート」、「1990年代/渋谷」、「1980年代/広告」、そして「1970年代/予言」へと時代をさかのぼる構成で、ポスターやCM映像などパルコの代表的な広告作品を展示。

展示作品の選出は各時代ごとにゲストキュレーターを招き、対談によって選出。
時代相の見巧者たちによって、パルコの広告の歴史が現代的に再解釈・再編集された展示空間を形成。

数多く展示される作品から一部をご紹介いたします。
※展示内容については予告なく変更となる場合がございます

1970年代「予言」

アバンギャルドな表現と伝統回帰、ハイカルチャーとサブカルチャーなど相反する価値観の併存は、この時代のパルコの広告表現、文化活動全般の特徴でした。それは現代の多様性を肯定する「予言」の時代でした。

ゲストキュレーター 左/上野千鶴子氏(社会学者)、右/はらだ有彩氏(テキストレーター)

「モデルだって顔だけじゃダメなんだ。」 1975年 AD:石岡瑛子 C:長沢岳夫 P:横須賀功光

「1977 SUMMER」 1977年 AD:長谷川好男 I:山口はるみ

1980年代「広告」

表層的には明るく軽やかでありながらも、ある種“難解”さを漂わせていた「広告」は、表現ジャンルの花形であり、トップクリエイターが時代相の切り取りを競うことで、より洗練されていった時代でした。

ゲストキュレーター 左/椹木野衣氏(美術批評家)、右/菅付雅信氏(編集者)

「昨日は、何時間生きていましたか。」 1985年 AD:井上嗣也  C:仲畑貴志 P:加納典明

「狩人か。旅人か。」1983年 AD:井上嗣也 C:糸井重里 P:十文字美信

1990年代「渋谷」

1990年代に入り、「渋谷」は日本におけるストリートカルチャーの中心地となりました。特に渋谷系の音楽やガーリーカルチャーは親和性が高く、その代表格である方々がパルコの広告に颯爽と登場しました。パルコの広告を媒介に「渋谷」へ世界の才能が集い、共振、そして広がっていった時代でした。

ゲストキュレーター 左/野宮真貴氏(歌手・エッセイスト)、右/千葉雅也氏(哲学者・作家)

「いっそ、美人に。」 1998年 AD:秋山具義 C:糸井重里 P:エンリケ・バドレスク

「やっぱり、友だちだよね。」 1996年 AD:タイクーングラフィックス C:加藤麻司 P:ソフィア・コッポラ

「HAPPY BIRTHDAY P’PARCO」 1996年 AD:信藤三雄 P:稲葉ゲン

2000年代以降「アート」

2000年代を境に広告を含む文化状況の中で「アート」が存在感を増し、今や「アート」は国民的コンテンツになりました。同時並行でデジタル表現も拡大し、広告表現も変化していきました。目まぐるしいい変化がある現在ですが、パルコの広告は「アート」と共存し合い、イメージの喚起力に賭ける流儀を絶やさずに表現されています。

ゲストキュレーター 左/布施琳太郎氏(アーティスト)、右/野村由芽氏(編集者)

「PARCO SAYS,」 2005年 AD:箭内道彦 C:山本佳宏 P:重森豊太郎

「NO MORE IMAGE! PARCO」 2001年 AD:佐藤可士和 C:谷山雅計 I:谷田一郎

展覧会開催を記念したグッズも販売

会場では開催を記念したグッズも販売されています。

・公式リーフレット(A3変形)/1,200円(税込)
・クリアファイル(全3種)/各400円(税込)
・ポストカード(全4種)/各200円(税込)
・トートバッグ(全2種)/各2,000円(税込)
・マグカップ/1,500円(税込)を販売。

名古屋PARCOは開業35周年を迎えます

名古屋PARCOは1989年6月29日に開業し、今年で35周年を迎えます。

開業当初は西館・東館の2館体制でオープンし、1998年に南館、2015年にはmidi館がオープンし現在の4館体制へ。35年間、時代に合わせ変化を続けてきた名古屋PARCOは「挑戦・進化」をテーマに約半年間35周年キャンペーンを展開。

【名古屋PARCO35周年ロゴ コンセプト】
35 段・35 色の積み重なったパーツによってタイポグラフィを形成したロゴマーク案。名古屋パルコがこれまで積み重ねてきた35 年分の歩みを表現。今回のロゴは形を変えながら動くモーションロゴを採用し、名古屋PARCOが今後も変化・挑戦していくというメッセージも込めている。モーションロゴについては、特設HPや館内サイネージにて放映予定。

《クリエイター プロフィール》
深地宏昌 Hiromasa Fukaji
デザイナー/グラフィック・リサーチャー(視覚表現研究者)/DIGRAPH主宰
1990年大阪府生まれ。プロッター(ベクターデータを変換・出力する機器)を用いてデジタルとリアルの境界に生じる偶発的表現をつくり出す手法「Plotter Drawing (プロッタードローイング)」を軸に、新しいグラフィック表現の研究を行う。2023年より堀川淳一郎と共にクリエイティブスタジオ「DIGRAPH」を発足。カンヌライオンズ、ザ・ワン・ショー、ニューヨークTDC賞、D&ADアワードなど受賞多数。

名古屋PARCOの35周年を記念したトークイベントを開催

名古屋PARCO 35周年を記念してトークイベント「PARCO の広告 1969-2024」を名古屋PARCO 西館9F・クレストンホテル(パレットルーム)にて開催。

パルコの広告「いっそ、美人に。」(1998年)、「あるこう。パルコ」(2008年)などを手掛けたクリエイティブディレクター・秋山具義氏、「あるこう。パルコ」(2008年)のコピーを手がけたコピーライター・国井美果氏を招いた 1 日限りのトークイベント。 パルコにゆかりのあるクリエイターの目線から、 1969年のパルコ創業から現在までの広告の歴史を、時代背景・カルチャーと共に振り返ります。

<開催概要>
日時:2024 年7月6日 (土) 14:00 ~ 15:30
会場:名古屋PARCO 西館9F・クレストンホテル(パレットルーム)
出演者:秋山具義、国井美果、草刈洋(パルコ宣伝部)
参加料:無料 ※展覧会初日6月28日(金)より、参加整理券を配布
※開始時刻30分前より入場可能。
※開催時間が前後する場合がございます。
※混雑状況により、 立ち見でのご観覧になる場合がございます。

左/秋山 具義(あきやま ぐぎ)
クリエイティブディレクター、アートディレクター、デイリーフレッシュ株式会社代表、日本大学芸術学部デザイン学科客員教授。
広告キャンペーン、パッケージ、ロゴ、キャラクターデザイン等幅広い分野でアートディレクションを行う。
主な仕事に、東洋水産「マルちゃん正麺」広告・パッケージデザイン、日本フェンシング協会「新国章」デザイン、松竹「十八代目 中村勘三郎 襲名披露」ポスター、立命館大学コミュニケーションマークデザイン、AKB48「ヘビーローテーション」CDジャケットデザイン、パルコキャンペーン広告など。「日本パッケージデザイン大賞2017」にて「マルちゃん正麺カップ」が金賞受賞。
右/国井 美果(くにい みか)
コピーライター、クリエイティブディレクター。
コーポレートメッセージや企業広告、ブランドをつくる・磨くなど、社内外をつなぐさまざまな言葉やアイデアで企業や社会の活動に関わっている。(株)ライトパブリシティを経て、現在は個人事務所。
主な仕事に、資生堂「一瞬も一生も美しく」、同社企業広告シリーズ、資生堂マキアージュ「レディにしあがれ」、キリンHD「よろこびがつなぐ世界へ」、伊藤忠商事「ひとりの商人、無数の使命」、同社企業広告シリーズ、NHK朝ドラ「カムカムエヴリバディ」のメインポスター、パルコ企業広告「あるこう。PARCO」、三重県地方創生プロジェクト「VISON」ネーミング、絵本「ミッフィーとフェルメールさん/美術出版社」など多数。 ADC賞、TCC賞、日経広告賞・大賞、毎日デザイン賞、朝日広告賞など受賞。

展覧会の開催期間は2024年6月28日(金)~7月15日(月・祝)まで、開催時間は10時〜21時(最終日は18時閉場)、入場は閉場30分前までとなります。入場は無料(トークイベントは参加整理券が必要)ですが、会場内混雑緩和の為、入場制整理券を配布する場合があるとのこと。

MAP

場所 名古屋市中区栄3-29-1 名古屋PARCO 西館6F
PARCO GALLERY
期間 2024年6月28日(金)~7月15日(月・祝)
10:00~21:00 ※最終日は18:00閉場/入場は閉場30分前まで
入場料 無料
公式サイト 展覧会公式ホームページ