堀田の聖地『どての品川』で時の止まった激シブ立ち呑み体験。

グルメ

「平成」から年号が変わり、新時代・「令和」に突入してもなお、未だなお人々を惹きつけ続ける「昭和」のぬくもり・・・

名古屋市瑞穂区・堀田にある『どての品川』は、そんな昭和の香りを今に伝え続ける歴史深い下町の名店です。

このお店の名物は、店名にも掲げられている、牛すじやモツを味噌に煮込んだ古き良き名古屋めし『どて』。
しかも、お酒と共に軒先で「立ち呑み」で味わうのが真髄なんです。

わざわざ他の地方から足を運ぶ人も多いという唯一無二の聖地を、初めはわかりにくい立ち呑みの方法を指南しつつ、ご案内いたしましょう。

年季の入った下町の老舗でレッツ立ち呑み!

やってきたのは、名鉄名古屋本線「堀田」駅から徒歩およそ10分。
繁華街からは少し離れた裏路地の中に、煌々と灯る一つの提灯が・・・ここが「どての品川」です。

1959年(昭和34年)創業の、「ザ・昭和」を感じさせる年季の入った佇まい。
さながら周囲から隔絶された時の止まった異空間のようです。

古くから地元の人たちに愛されるこのお店は、週末を中心に店内が予約客でいっぱいになる程の人気ぶり

“じゃあ、お店の外にいる人たちは、店内の席が空くのを待っているのかな…?”と思ったあなた、実はそうではないんです。

外にいる人たちは、軒先のカウンターで立ち食い/立ち飲みを楽しんでいるんですよ。

席がなくて居心地悪そう…と思う人もいるかもしれませんが、少しのお酒と少しのおつまみを軽く引っ掛けてあまり長居せずに帰るのが「粋」。
この立ち呑みこそが”この店の正解”と言っても過言ではありません。

そのため、お店の外だけでも人でいっぱいになっていることも多いですが、少し待っていればすぐに空くことが多いです。
スペースが空いたらその場所に立って、粋な立ち呑みを始めましょう!

(※店外での飲食の場合は予約不可なので注意してくださいね。)

立ち呑みの際のオーダー形式は?

カウンターの前に立つと、目の前には串焼きがぐつぐつと煮え立っている大きな鍋が2つと、串カツが置かれたバットが並んでいます。

立ち呑みの場合は、ここから串焼きや串カツを好きなだけ小皿に取って食べるというシステムなんです。
しかもここに並ぶ串はどれも1本120円!!

向かって右側にある鍋は、八丁味噌ベースの「味噌味」で、中には『どて焼き』と『こんにゃく』が入っています。
左側の鍋は醤油ベースの「てり味」。こちらには『とん焼き』と『きも焼き』が入っています。

どちらも創業以来継ぎ足しで受け継がれている伝統の味。
ドロドロ〜っとした見た目が汚らしく感じる人もいるかもしれませんが、これこそが絶品なのです!

そして金属製のバットには次々と揚げたての串カツが置かれていきます。
もちろんこれも好きに取って食べてOK。

立ち位置によっては取りにくいこともあるでしょうが、周りのお客さんに声かけをして協力的に取っていきましょう。

ビールや日本酒などのお酒類は、店員さんに直接声をかけてオーダーします。

最後はテーブルチェック方式で、食べた串の本数にお酒の分を加えて明朗会計してもらいましょう。

伝統の「どて」&「串カツ」のお味は?

さあ、ここからは名物の串焼きを実食していきます。

まずは、味噌でじっくり煮込まれた『どて焼き』!

口に放り込むと、適度な弾力がありつつも柔らか〜い!
味噌は濃厚なのに意外とさっぱりとしているのでしつこさがありません。
ホルモン独特のクセもありません。

こんにゃく』も黒すぎるルックスのとおり、中まで味がしみっしみで美味しいです。

続いては、ホルモンを醤油だれで仕上げた『とん焼き』。
たれは甘めでとろみがあり、味噌で煮込んだものより弾力が強いため噛めば噛むほど味わいが出てきます。

きも焼き』はやや硬めの焼き具合ですが、粒が大きいので食べごたえが非常にあります。

そしてこちらは『串カツ』!
バットに入った”二度漬け禁止”のソースで食べてもいいのですが・・・

ここはやはり、どて煮の鍋にドボンと漬けて真っ黒な串かつに大変身させて食べたいところ。
(※もちろん二度漬けNGですよ。)
サクサクの衣に味噌がしみしみになっているこの感じがたまりません!!

代わる代わる食べていると、飽きが来ずいつまでも食べられそうな気がしてきますが、ほどほどにしてやめておくのが粋というものですよっ。

初めての人も意外と多い?

串ものが非常にリーズナブルなので、お会計はお酒も入れて一人あたま2,000円以内には収まりそうです。

途中で気付いたのですが、周りを見ると常連さんだけでなく意外と初めてのお客さんも結構いて、中には名古屋以外の地方からの旅行客の方もいたようでした。

かく言う自分もこの地域にはあまり縁がない人間なのですが、オーダー方法がわからなくてもお店の人が丁寧に説明してくれるので、他所から来た人も受け入れてくれる寛容さのようなものを感じましたよ。

昭和の香り、そして味。人のあたたかさと賑やかさにあふれるお店。
ノスタルジックというだけでは片付けられない普遍的な魅力が、ここにはあるのです。

 

※メニューや価格等の情報は2019年9月時点のものであり、変更となる場合があります。

MAP

場所 名古屋市瑞穂区下坂町1-23
営業時間 17:30〜21:00(L.O.20:40)
定休日 日曜日
公式サイト なし