今年は、弘法大師・空海(以下、お大師様)の御誕生から1250 年という記念の年。弘法大師御誕生所である「総本山善通寺(香川県・善通寺市)」は、お大師様とのご縁を深めていただくイベント「空海 とわのいのり」を名古屋・東京・福岡の3 会場で開催。
名古屋では名駅南、笹島グローバルゲートの名古屋コンベンションホールにて2023年2月11日(土)~19日(日)に開催されるこのイベントの見どころをお伝えします。
秘仏「瞬目大師」の御開帳や国宝「⾦銅錫杖頭」(複製)の特別御加持などが名古屋で
イベント「空海 とわのいのり」では、秘仏「瞬目大師(めひきだいし)」を特別御開帳(出開帳)するほか、お大師様とゆかりの深い御霊跡(香川・善通寺、京都・東寺、和歌山・高野山をはじめとする6カ寺)の写し霊場を一堂に会し、各カ寺のお砂を踏みしめながらご参拝いただく「空海御霊跡お砂踏み巡礼」が開設されます。
見どころを順に紹介します。
秘仏「瞬目大師像(めひきだいしぞう)」の特別御開帳
瞬目大師像は、弘法大師様が唐に渡る前、母のために御影の池で自分の姿を写して描いたものとされています。この自画像は後年の鎌倉時代、承元 3 年 8 月 1 日、土御門天皇 が 叡覧されたところ、目をまばたきされたことから、「瞬目大師(めひきだいし)」の尊号を賜り、丁重に祀られました。瞬目大師像は、善通寺の秘仏として御影堂奥殿に秘蔵されており、このたび御誕生を記念して50年に一度の御開帳(出開帳)となります。
国宝「⾦銅錫杖頭(こんどうしゃくじょうとう)」(複製)の展⽰とご加持
金銅錫杖頭は阿弥陀三尊像を中心に四天王の持国天、増長天を配し、裏面には阿弥陀如来と両脇侍の立像を広目天、多聞天が守護しています。中国唐時代の作で、弘法大師様が遣唐使として入唐した際に師事した恵果阿闍梨(けいかあじゃり)から
授かり、持ち帰ったものと伝えられています。 今回は金銅錫杖頭による特別ご加持を受けられるとともに、複製品を実際に触れていただき「同行二人」としてお大師様を近くに感じていただくことも可能です。
国宝「⼀字⼀仏法華経序品 」(複製)の展示
法華経序品は弘法大師の直筆の書と言われています。法華経を弘法大師が写経し、その行間に弘法大師様の母・玉寄御前が如来の図像を描き添えたといわれています。このように経文と仏像を一行おきにあらわした経は「経仏交書経と呼ばれ、中国の敦煌の出土経にみられるのみで 、日本国内での類例は確認されていません。
※上記、寺宝は複製品のみの展示となります。実物は近くで見たり、触れたりできないため、忠実に再現した複製品を展示することで、実際に触れて頂き、近くで鑑賞して頂くことで大師様の足跡を近くに感じていただけます。
この他にLED半球体ディスプレイで伝えるお大師様の御跡と経典、総本山善通寺・御本尊・薬師如来の薬壺の特別展示なども予定されています。
新しいお砂踏巡礼「空海御霊跡お砂踏巡礼」を実施
お大師様の御誕生1250年を機に、お大師様の代表的な霊跡(善通寺・神野寺・東寺・神泉苑・高野山・慈尊院)の写し霊場を一堂に会した新しいお砂踏巡礼として「空海御霊跡お砂踏巡礼」を開設します。
本お砂踏みは、各御霊跡のお砂を特殊な方法で固めている為、お履物のまま直接踏みしめて頂くことができます。これにより御誕生から御入定まで 、お大師様に縁のある御霊跡を感じて、寄り添って頂くことで、お大師様や仏様とのご縁を結んで頂きたいと考えています。
1200年以上の歴史がある四国八十八ヶ所霊場巡りですが、昔は今のように交通の便も発達しておらず、遍路の旅を願いながらも様々な事情で叶える事ができない方が大勢いました。そこで約 400 年前に考えられたのが「お砂踏み」。各霊場のご本尊様の写し仏をお祀りし、持ち帰った八十八ヶ所霊場のお砂を踏みながら礼拝することで、お四国を巡ったことと同じ功徳をいただけると考えられてきました。今回、各御霊跡のお砂を特殊な方法で固めているため、お履物のまま直接踏みしめて手を合わせてお参りください。お砂踏みは善通寺・神野寺・東寺・神泉苑・高野山・慈尊院の順路でお参りします。
会期初日2月11日(土)の開眼法要では法主猊下自らが御導師となり修法されます。また、会期中は毎日朝・夕2回の勤行(お務め)が行われますので、来場者が一緒に参拝することも可能。(但し人数制限あり)
会場の出入口前では物販のコーナーがあり、記念御朱印をお求めいただくこともできますので、これを機にお大師様とのご縁を更に深めてみませんか。また善通寺で御祈祷を受けた御利益のある焼酎「大師もち麦焼酎」のご注文もこちらで行う事が出来ます。
オープニングセレモニーに善通寺 猊下、僧正と女優 松坂慶子さん来場
初日となる2023年2月11日(土)に善通寺 菅 猊下(すが げいか)による開白法要、そして善通寺 佐伯 僧正(さえき そうじょう)と女優 松坂慶子さんのトークセッションが開催されました。
善通寺 佐伯 僧正は「弘法大師 空海さんの1250回目の誕生日を祝いたい、その喜びを皆さんとわかちあいたいと善通寺そのものを名古屋の会場に持ってまいりました」とお話され、2017年制作の映画『空海―KU-KAI―』で白玲を演じ空海との縁がある松坂慶子さんは「(佐伯 僧正から)今お話のあったように善通寺そのままお持ちしたという印象、お堂の中にいるような特別な空間で感動しました」とお話されていました。また映画撮影などで感じた空海の印象として「空のように大きく、海のように深くて、それで偉大な雲の上の方なんだけど、身近に寄り添ってくれる優しさを感じた」ともお話されていました。
『空海 とわのいのり』は名古屋駅南、笹島グローバルゲートの3階「名古屋コンベンションホール」にて2月19日(日)まで開催です。
MAP
場所 | 名古屋市中村区平池町4丁目60−12 グローバルゲート3階 名古屋コンベンションホール |
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期間 | 2023年2月11日(土)~19日(日) 9時〜17時 |
料金 | 当日券/2,500円 ※総本山善通寺制作の記念リストバンド、お札付 ※霊跡のご参拝には納札18枚綴りを500円で販売 |
公式サイト | 『空海 とわのいのり』公式サイト |