名古屋を代表する珈琲店『松屋珈琲』。一世紀を超えて愛され続けるその理由に迫る

グルメ

今も昔も若者の街、中区大須。
この中心部にある「大須301」に店を構える超老舗の珈琲専門店松屋コーヒー大須本店は、絶えず珈琲を買い求める人で溢れかえっています。
創業は明治42年。コーヒー激戦区の名古屋にあって、なぜ一世紀を超えて今もなお松屋珈琲が人々に選ばれているのか?
その人気の秘密に迫りたいと思います。

松屋珈琲とは?

「松屋珈琲」は、名古屋市中区・千代田に本社を置き、
大須にある珈琲豆の小売専門店の『松屋コーヒー大須本店』のほか、市内に「CAFE LE PIN」「珈食房 る ぱん」などカフェ6店舗を展開しています。

大須の本店では珈琲豆はもちろん、珈琲にまつわる器具を販売。
松屋式と呼ばれるオリジナルのドリップ方法が楽しめる機器から、カリタ、メリタといった有名メーカーのサーバー、ミル、家庭で楽しむことができる焙煎網や焙煎機まで揃っています。

 

希少な珈琲も味わえる「コーヒー飲み比べ」

松屋珈琲

大須本店では併設のカフェスペースにて試飲できる、珈琲の『3種飲み比べ』というサービスがあります。
実にさまざまな種類の豆が並んでいますので、購入するのに迷ってしまった際などに嬉しいですね。

好きな豆を3種類選ぶことができて、お値段840円なので、かなりお得です。
私も試しにと、普段飲まないような高級なコーヒーを頼んでみました。

松屋珈琲

選んだ豆は『マンデリン・トバコ』『エメラルドマウンテン』『ハワイ・コナ(エクストラファンシー)』の3種。

「マンデリン・トバコ」と「エメラルドマウンテン」は私が普段飲んでいるもので、
淹れ方による味の違いを確かめたかったので選ばせていただいたのですが、
一番のお目当ては「ハワイ・コナ」。

これは最上級で普段は滅多にお目にかかれないようなコーヒーです。
味は苦味の少ない軽い口当たりとフルーティーな後味。
これを常日頃から飲んでいたら、普段のコーヒーに戻れなくなるでしょう。

このような高級豆も含めて、840円で楽しめてしまうなんて本当に贅沢です。
この日は平日の夕方で人通りも少なかったのですが、お店には珈琲目当てのお客様がたくさんいらっしゃいました。

 

味を追求したオリジナル抽出法「松屋式ドリップ」

松屋珈琲

画像引用:http://matsuya-coffee.com/

コーヒーの味の違いは豆だけではありません。
淹れ方によっても味が大きく変わるものです。

松屋コーヒーの直営カフェ店舗で採用されているオリジナルの抽出方法が「松屋式ドリップ」です。

この抽出方法はは専用の金枠とペーパーフィルターを用いて、確実に珈琲豆を蒸らして抽出する方法で、
冷めてもコーヒーの味が変わらず、そのまま温めても美味しく飲めます。
この抽出方法のファンは非常に多く、大須本店や各直営店、オンラインショップでも金枠とフィルターが非常に売れているとか。

松屋珈琲

画像引用:http://matsuya-coffee.com/

ペーパーフィルターは一見すると「HARIO」社のV60用のフィルターにそっくりなのですが、フィルターの端が糸で縫ってあるところがポイント。

端を糸で縫うことでフィルターの強度が増し、コーヒーを蒸らす時に適度に膨らみ、粉の隅々までお湯を行き渡らせることができるので、コーヒー豆本来の味を損なうこと無く抽出できるのです。

 

産地にこだわり、100年の信頼関係を結ぶ

松屋珈琲

画像引用:http://matsuya-coffee.com/

さらにコーヒー豆の産地にも徹底的にこだわり、
地球の反対側までもの農場とも、厚い信頼関係を結び、100年の間にその絆を強固にしているのです。

明治の頃からコーヒー産業に関わっている同社だからこその信頼関係によって、安定した供給が受けれられるのですね。
おいしいコーヒーが飲めるのはこうした先人の努力のおかげなのです。

 

職人の腕が継承されてきたからこその「味わいマップ」

松屋珈琲

画像引用:http://matsuya-coffee.com/

また松屋コーヒーには、長年の経験の蓄積から作りだした『味わいマップ』を作成しています。

ただブレンドを押し付けるだけではなく、
お客様ひとりひとりに向き合い、お客様自身のブレンドを提案するきめ細かなサービスも松屋コーヒーが愛される理由です。

 

まとめ

松屋珈琲が100年続く秘密、その答えは何か?

それは、コーヒーのプロであることへの誇りと、飽くなき探究心、
そして淡々と、地道に続けてきた積み上げに他ならないのではないでしょうか。
また、珈琲を愛するお客様ひとりひとりへの細やかなサービスによって、地元民で愛され続けてきたことも大きな理由でしょう。

今日私たちが何気なくコーヒーが飲めるのも、
こうした先達による努力の賜物なのかもしれませんし、後世にコーヒーの味を伝えていくことも一つの課題です。

松屋珈琲ではコーヒーの淹れ方のワークショップも定期的に開催しています。
これからおうちコーヒーを楽しみたい方や本格ドリップに挑戦したい方、是非一度松屋珈琲を訪ねてみてください。

MAP

場所 愛知県名古屋市中区大須3丁目30番59号 OSU301 1F
営業時間 9:00~19:30(19:00 オーダーストップ)
定休日 なし
公式サイト 株式会社松屋コーヒー本店