日本でも屈指の大河「木曽川」。源流は長野県から河口は三重県まで総延長229kmになる河川だ。岐阜県美濃加茂市の飛騨川合流点から愛知県犬山市の日本ライン頭首工までの中流域を「日本ライン」と呼ばれ、かつては「日本ライン下り」が有名で、ライン下りに興じる著名人もいたほど人気のあった観光地だった。残念ながら日本ライン下りは船頭の高齢化と時代の変化でなくなってしまったが、木曽川中流域を舞台に川と山とまちのつながりを通して持続可能な観光のカタチを考えるイベント「日本ライン・KISOGAWA River to Summit 2022」が2022年11月5日と6日に開催される。
「日本ライン・KISOGAWA River to Summit 2022」とは?
「日本ライン・KISOGAWA River to Summit2022」は木曽川中流域の一帯を囲む4市1町(岐阜県美濃加茂市、各務原市、可児市、坂祝町、愛知県犬山市)で行われるツーリズム式のマルシェイベントだ。
メイン会場は、美濃加茂市のリバーポートパーク美濃加茂会場と犬山市の犬山城リバーサイド会場の2箇所。コンセプトは中流域に暮らす人、遊ぶ人、まちをつなぐ人を結ぶという壮大なイベントになる。
単にマルシェイベントが各地で開催されるだけではなく、木曽川を満喫できるアクティビティーも用意されていて、かつてのライン下りを彷彿とさせるアクティビティーもお目見えする。
リバーポートパークではアウトドア体験会とあの人が来る!
11月5日、6日にメイン会場の一つであるリバーポートパーク美濃加茂でアウトドアのカリスマ田中ケンさんがやってくる。会場にてクッキング&トークイベントが行われ、なんと観覧無料で楽しめるぞ。
日時は両日とも12:00~13:00、アウトドア好きなら見逃せないイベントだ。
リバーポートパーク美濃加茂では他にもマルシェイベントやアクティビティとしてアウトドア体験、木曽川川下り、ジェットボートなどが楽しめる。かつての日本ライン下りのように犬山港までとはいかないが、紅葉の始まった鳩吹山を川から望めたり、木曽川の絶景が楽しめる。
美濃加茂会場へはJR美濃太田駅から無料のシャトルバスも運行されるのでマルシェイベントも買い物だけでなくグルメも存分に楽しめるぞ。マルシェの出店者は両日合計、全会場で50店舗以上になる。4会場もあるのでどこへ行こうか迷ってしまうが、後載するウォーキングイベントなどに参加して楽しんでみてはいかがだろうか?
犬山城リバーサイド会場では伝説の渡しが復活!遊覧船も楽しめるぞ
犬山会場では明治初期まで運行されていた犬山市と対岸の各務原市を船で往来していた「内田の渡し」が復活。また犬山会場から遊覧船も出港して犬山城を木曽川から望む絶景が楽しめる。
犬山城リバーサイド会場では毎週日曜日に開催される「犬山朝市」が延長され、一日楽しめる。そして対岸には「KAKAMIGAHRA RIVERSIDE LIFE~川辺おしゃべりBar」として会場が設けられ、岐阜県川から犬山城を望み、お酒や音楽を楽しめるぞ。
犬山会場へは名鉄「犬山遊園」駅から徒歩で5分ほど、会場付近にはコインパーキングも充実しているので車でのらアクセスも容易だ。
木曽川沿いの市、町で地場のマルシェも開催!
マルシェ会場は美濃加茂と犬山をメイン会場として、他にも坂祝町、可児市、各務原市に会場を設けている。それぞれ木曽川沿いの会場になるので、時間の許す限り楽しんでほしい。
各会場はGoogle Mapにピン止めしておくので参考にしてくれ。
各会場の開催期間など詳細は以下の通りだ。
<(1)リバーポートパーク美濃加茂会場>
自然を楽しむアウトドアグッズなどを販売するマルシェ、アウトドアの達人によるクッキング&トークを開催する。日時は5日、6日10:00~16:00。美濃加茂会場へはJR美濃太田駅から無料のシャトルバスが出る。木曽川の川下りやジェットボートのアクティビティの受付場所はここ美濃加茂会場だ。詳細を後に掲載するが、整理券が配られるので乗りたい時間の一時間前にはたどり着いておきたいところ。
<(2)日特スパークテックWKSパーク会場>
可児市の木曽川左岸沿いに新しく誕生した公園「日特スパークテックWKS(ワークス)パーク」では、小物や雑貨を販売するマルシェを開催する。日時は5日、6日10:00~16:00。竹林の整備もされている場所なので、映えるスポットとして注目したい。
<(3)犬山城リバーサイド会場>
犬山側の左岸では、昔から地元の人に愛される「犬山朝市」を、各務原側の右岸では、お酒や音楽が楽しめる「KAKAMIGAHARA RIVERSIDE LIFE ~川辺おしゃべりBar~」を開催する。各務原側の会場は今回のイベントが初開催。日時は5日、6日10:00~16:00。
<(4)行幸公園(日本ラインロマンチック街道)>
坂祝町を流れる木曽川の周辺は、その美しさがヨーロッパのライン川の景観に似ているとして、木曽川の堤防上に通る全長4kmの一本道は「日本ラインロマンチック街道」と呼ばれ、木曽川の美しい景色が広がる街道に2日間限定のカフェをOPENする。日時は5日、6日10:00~16:00。
気になるアクティビティは?川下り復活?
メイン会場になる美濃加茂と犬山には川をテーマにしたアクティビティが登場する。詳細は以下の通りだ。
リバーポートパーク美濃加茂会場では川下りなどアウトドアを満喫
ラフティング、BBQなど川や自然を生かした体験ができる、木曽川アクティビティの拠点「リバーポートパーク美濃加茂」。イベント期間は和船やラフティングボート、日本では中々体験できない爽快感あふれるジェットボートで川を下る体験など自然を楽しむアクティビティが満載。特に木曽川の川下りとジェットスキーに注目したい。
11月5日は木曽川の川下りが行われ、午前9時と午後1時から2回にわたり出港する(各回定員は12名)。木曽川の川下りはリバーポートパーク美濃加茂を和船で出港して、中濃大橋でラフティングボートに乗り換え、犬山市の桃太郎公園までを約3時間かけて下る。犬山城の港までは行けないが、かつての日本ライン下りの迫力とスリルを体験できるのだ(帰りはリバーポートパークまでシャトルバスが出る)。参加費用は無料で、全て当日受付となっていて、リバーポートパーク美濃加茂会場で開始時間の1時間前から整理券を配布する予定だ。
11月6日はジェットボートが登場する。開催時間は午前10時から午後2時までで、全8回を予定している(1回あたり10~15分ほど)。こちらは中濃大橋まで下り、そこからUターンして美濃加茂会場まで戻ってくる航路となる。ジェットボートの乗船受付も木曽川川下り同様当日受付となっており、1時間前から美濃加茂会場で整理券が配られる。一度あたりの定員は6名、ジェットボートは日本では珍しいので、そのスピード感を体験してみたい人は参加必至だ。
川下りもジェットボートも参加するなら水着など濡れても大丈夫な格好を用意したい。また、当日の天候や諸事情により中止になる場合もあるため必ず会場で体験会を開催しているかを確認したいところだ。整理券の配布は美濃加茂会場のみ、参加者多数でも先着順で整理券が配られるとのことだ。
犬山城リバーサイド会場ではマルシェを楽しみながら秋を満喫
国宝犬山城の城下の木曽川河畔では、雄大にたたずむ犬山城を間近で見ることができる。また当日は犬山港から和船の遊覧船が出港する。紅葉が綺麗なこの時期には木曽川の絶景が楽しめる遊覧船も楽しめ、犬山城を木曽川から望む贅沢も味わえる。美濃加茂会場は川下りやジェットボートといったアクティブな遊びで、犬山会場では船で木曽川遊覧を楽しめる。どちらも楽しいが、ゆったりと楽しむなら犬山、アクティブに楽しむなら美濃加茂、ではないだろうか?
犬山会場の対岸ではお酒と音楽が楽しめるアウトドアBARが開催される予定だ。筆者なら電車で犬山遊園へ行き、犬山会場で朝市のお店を楽しんでから渡し船で各務ヶ原会場へわたり、のんびりとお酒を楽しみたい。そんな休日、理想的だ。
当日無料のウォーキングイベントも開催!美濃加茂から犬山まで歩いてみよう!
当日受付の無料ウォーキングイベントも開催される。なんとメイン会場である美濃加茂市のリバーポートパークから犬山市の犬山城会場までの16kmを歩けてしまうのだ。その途中には坂祝会場である「行幸公園」もあり、のんびりと木曽川沿い(中山道)を散策できる。なかなか木曽川沿いを歩いて回ることはないのでこれを機会に参加してみてはいかがだろう?
・リバーポートパーク美濃加茂→犬山城リバーサイド会場
距離:約16km/所要時間:約4時間
※フリーウォーキング(無料・予約不要)
MAP
イベント詳細
「日本ライン・KISOGAWA River to Summit 2022」開催概要
【日時】令和4年11月5日(土)、11月6日(日)
【会場】リバーポートパーク美濃加茂(美濃加茂市)、
木曽川河畔遊歩道(犬山市、各務原市)、
日特スパークテックWKSパーク(可児市)、行幸公園(坂祝町)など
【料金】参加無料(一部有料・事前予約プログラム有り)
【主催】木曽川中流域観光振興協議会
(岐阜県、美濃加茂市、各務原市、可児市、坂祝町、愛知県犬山市)