喫茶店文化が強く根付く名古屋で、流行語となった【インスタ映え】というワードとともに脚光を浴びたメニューがある。
それが、北区上飯田に店舗を置く『珈琲タナカ御成店』のウインナーコーヒーだ。
こんなにデカいホイップがこの世で他に存在するのか?と思うほどにそびえたつ圧巻のタワー状コーヒーが、今年になってハッシュタグ付きでシェアされまくっているのだ。
昨日今日提供が始まったものではない老舗の名物メニューに甘党の私も挑戦してみることにした。
● 老舗レトロ喫茶の名物メニュー
やってきたのは「イオン上飯田店」のちょうど真向かいにある『タナカ御成(おなり)店』。
上飯田といえば、同じ名前の『カフェタナカ』もあるが、そちらとは違う店なので要注意。
1963年の開業と書かれているので50年以上営業し続けている老舗ということになる。
専用工場で焙煎した豆をネルドリップしたコーヒーが味わえるこだわりの店だ。
店内はまさしく純喫茶そのもの。
特にシンボリックなのが店内に置かれた公衆電話。
よく見ると電話機だけは新しくなっているので本当に電話をかけることも出来るのかもしれないが、オブジェとしてバッチリ機能している。
メニューは喫茶店の王道を行くコーヒーやクリームソーダなどのドリンク類、トースト、サンドイッチ等。
全体的に良心的な価格という印象を受けるものの、それ以外メニューを見る限りでは特段物珍しい点はない。
…何の予備知識もなくウインナーコーヒーを注文した人がいたとしたら、出てきてどんな反応を示すのか…などと妄想しつつ、オーダーしたウインナーコーヒーを待つ・・・
● ついに圧巻のウインナーコーヒーが眼前に!
こちらが名物メニュー『ウインナーコーヒー』。
コメダ珈琲店のウインナーコーヒーなどもそれなりの量のホイップが乗っているが、これは別格。
波打つ模様がもはや眩しい。風格すら感じるその姿に畏怖の念を抱いてしまう。
ウインナーコーヒーはまずコーヒーとクリームの間の部分をすすって飲むという人もいるだろうが、これにおいては不可能。コーヒーとクリームの隔たりがまず存在しないからである。
もはやホイップをスプーンですくって食べていくしか道がないため、
崩れ落ちないかおっかなびっくりしながらすくってみるも、グラスの縁にしっかり足がついているためか、意外としっかりしている。
昔ながらのほっこりとした甘ったるさ。
独特の「まろっ」とした舌触り。
これだけの量のホイップを口にするのもなかなかの体験である。
ちなみにこちらはアイスのウインナーコーヒー。
シロップもミルクもないため、ホイップをコーヒーにまぜまぜする必要があるが、ホイップがこれだけの量だとまぜまぜに行きつくまでにも結構時間がかかる・・・。
● 新しい食べ方を考えてみた
ホイップを単純に食べ続けるのも途中でやや飽きがくるので、新しい食べ方を考えてみた。
トーストを別途注文して・・・
ホイップをトーストに塗り塗りして食べるのだ。
これが実に名古屋的で美味しい。
しかし恐ろしいのは、トースト2枚に結構な付け具合でフルに塗り塗りしても、カップの上のホイップはなくならないという点だ。結局ある程度はスプーンですくって地道に食べるしかないのだ。
しかしホイップを愛する人間にとってはこれほどまでに至福のメニューは他にないのではないか。
私も子供の頃、ショートケーキの上にぽつんと乗っかったホイップをすくって食べるのが好きだったことを思い出した。
モーニングサービスがないのが残念だが、フォトジェニック全盛の時代にまさしく名古屋の底力を見せつけてくれるお店だ。
※メニューの価格等はすべて2017年12月時点の情報です。
MAP
場所 | 名古屋市北区御成通4-24 |
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営業時間 | 7:00〜18:00 |
定休日 | 土曜日 |
公式サイト | 珈琲タナカ御成店(Instagram) |