2019年は「亥年(いのししどし)」。
そこで注目が集まるのが、名古屋市名東区の「猪子石(いのこし/いのこいし)」地域一帯です。
ここには猪に関連する3つの神社と由緒ある2つの「石」が存在し、そこから「猪子石」の地名の由来とその歴史をも紐解くことが出来るのです。
2019年に詣でたい神社巡りの旅を早速ご案内しましょう。
触るとたたられる奇石『猪子石神社』を詣でる!
やってきたのは市バス・基幹2号系統の停留所『猪子石西原(いのこしにしはら)』。
このあたりはコインパーキングなども少ないですし、混雑対策のためにも公共交通機関を利用するのがベストです。
ちなみに「猪子石」という地名ですが、正式には「いのこいし」という読み方ですが地元の人は大抵「いのこし」と読むんですよー。
地名の由来を考えてみると「イノシシの子供の石」?そんな石があるのかな?と思ってしまいますが、
実は本当にそんな石があるんです!!
猪子石西原の交差点から南へ向かい2本目の筋を東に入ってしばらく進むと、住宅地の中に小さな敷地ですが社のようになっている場所が現れます。
ここが『猪子石神社』です。
地図でいうとココ↓
少し高台になっている場所の真ん中に松の木が立っていて、その下に神様のように「石」が祀られています。
この石こそ「猪子石」の地名の由来となった石の一つ、『牡石』です。
今からはるか昔、日本ではイノシシは神聖な動物であるとされていました。多産な動物であるため、豊穣の象徴だったからです。
そして農村部を中心に旧暦の10月の亥の日に『亥の子(いのこ)』という行事を行う風習があり、当時からこの場所にあった牡石がイノシシに似た形をしているということから名所となったといういわれがあるのです。
うーん、斑点があるからイノシシに見えなくもないけど、アザラシにも見えるような・・・もしくはツチノコっぽくもあるし・・・
実はこの石、触るとたたりがあると言われているので絶対に触ってはいけません!
そう言われてみれば、黒いしツルツルだし・・・不気味な石に見えてくる・・・
子持ち安産の石『大石神社』を詣でる!
「猪子石神社」から南へ、香流川を渡ってしばらく歩き「京命」という交差点を超えたら住宅街に入っていくと今度は『大石神社』という場所があります。
地図でいうとココ↓
先程と同じく高台になった場所に、今度は『牝石』があります。
「牡石」に比べるとこちらは火山岩のような質感でそこまで不気味ではありません。
この石は小石がたくさん付着していることから『子持石』と呼ばれ、安産の神様とされているのです。
なのでご出産を控えている夫婦の方などはこの石に触ると良いとされているんですよ。
私も特に出産の予定はないし、そもそも男なのですがせっかくなので触っておきました。ぺたぺた。
猪子石の鎮守『猪子石神明社』を詣でる!
「大石神社」からまた北の方角へもどり、「猪子石神社」のあった場所から今度は東の方向に進むと『猪子石神明社』があります。
近くに「月心寺」というお寺もあるので混同しないようにしてくださいね。
ここは猪子石地区一帯の鎮守神さまが祀られており、「猪子石神社」や「大石神社」のような小さな敷地ではなくかなり広い神社です。
成り立ちは平安時代までさかのぼるということで、かなり由緒がありますよ。
鳥居の横にはイノシシの絵が描かれた巨大な絵馬が!
目のあたりがキュート。
亥年に詣でればご利益あること間違いなしですね!!
その他にも子孫繁栄や、イノシシのように足腰が強くなるご利益があるとされています。
お守りなども売ってますし、御朱印もありますよ。
さらに建物の左奥に進むと末社として『龍耳社』があり、こちらは耳の病気の息災にご利益がある『耳神』様が祀られている全国でも非常に珍しい神社です。
この場所まで来ると、帰りは「引山」のバスターミナルが最寄りとなるので、そこからバスに乗るとよいでしょう。
猪子石の街巡りは楽しい!
猪子石一帯は個人的に普段なかなか来ない場所でしたが、じっくり巡ると面白い!
大昔の信仰が今でも地名の中に根づいているというのが特に興味深いですね。
お参りに訪れる目的だけでなく、ただただこの辺りを散歩してみるのもおすすめ。
香流川の風景も美しいし、急に傾斜がきつくなったり高台があったりする場所が出てくるし、老舗の美味しい食べ物屋さんもあるし、たくさんこの地域の魅力に触れることが出来ますよ!