犬山市のもみじ寺『寂光院』は信長ゆかりの地だった!? 尾張地方最古の寺院を訪ねる

観光

犬山市の寂光院

愛知県の北部に位置する犬山市。
岐阜県との県境に位置するこの街の歴史は古く、伝統の建築物や文化が色濃く残る地です。

国宝の『犬山城』が有名ですが、それよりも古い歴史のある寺院が犬山市にはあります。
今回は中でも”もみじ寺”として最近注目されている『寂光院(じゃっこういん)』を訪れてみました。

寂光院(じゃっこういん)とは?

寂光院

寂光院は犬山市にある真言宗智山派の山寺。

その歴史は古く、奈良時代に時の孝徳天皇の勅願にて開山、1565年には中興、織田信長公が柴田勝家を伴って参拝し、居城であった清州城の鬼門鎮護の霊刹となり、黒印50石と山林50町歩を寄進したとあります。
総合するとその歴史は1350年以上となりますね。

戦国時代には多くの戦国武将が参拝。
本殿から望む眼下には美濃と尾張の平野が広がり、遠くは岐阜城、名古屋市内まで今でも一望できます。

昨今では春は花、夏は青もみじ、秋は紅葉、冬は凛とした霊気漂うパワースポットとして有名で、
特に秋の紅葉シーズンになるともみじを含めた山の木々が色付き、見事な紅葉を楽しませてくれます。
これを目当てに名古屋からのアクセスも電車1本で行けることから多くの参拝客で賑わいます。

山寺ならではのユニークな登山道

寂光院の七福坂

寂光院の本殿は山の山頂にあり、多少の登山が必要です。登山道には「七福坂」というユニークな登山道が設けてあり、参拝者を楽しませてくれます。

寂光院の恵比寿坂

その名の通り七福神をモチーフにした7つの坂の登山道で、最初に現れたのが「恵比寿坂」。
恵比寿様の石像が登山道の入口です。

寂光院の大黒坂

次に「大黒坂」。
たいした段数ではないのですがなかなかの急勾配で、山頂までの道のりにはところどころお地蔵さんが居たりします。

寂光院の登山道

さらに登山道を進むと…

寂光院の毘沙門坂

毘沙門坂」が迎えてくれます。ここまで来ただけもなんだかご利益がありそうですよね。

毘沙門様を後にして登り続けるとちょっと分かれ道…

寂光院の辨天坂

辨天坂」から登るか…

寂光院の布袋坂

布袋坂」から登るかの選択に迫られます。

この日は参拝客も多めで、残念ながら布袋坂が下り専用になっていて辨天坂から山頂を目指しました。

辨天坂を過ぎると少し奥まったところにお稲荷様を発見。

寂光院の福徳稲荷

ちょっとここで一息入れました。

ここからは一気に山頂へ向かう階段が伸びています。

寂光院の福禄寿坂

福禄寿坂」を登り終えると、「寿老人坂」を登る前に小さな厄除けのお堂がありました。
お不動様が鎮座されています。

寂光院

お不動様を抜けるといよいよ山頂までの一本道。「寿老人坂」が最後の七福坂として待ち受けています。

寂光院の寿老人坂

山頂からは絶景が広がる!

寂光院から見下ろす景色

パワースポットと案内のある通り、本殿をはじめとした各お堂は凛とした霊気を感じさせる堂々たる建築物が並びます。

また山頂から望む景色は絶景そのもので、眼下には木曽川が悠々と流れ、遠くは岐阜城、名古屋駅周辺のビルが立ち並ぶ景色を望めます。

寂光院の鐘つき堂

本殿だけではなく、鐘つき堂で実際に除夜の鐘を自由につける様になっていて、参拝者を楽しませてくれます。
実際何度かつかせてもらいまいた。これを体験するだけでもここに来た価値は十分にあります。

本殿参拝なら七七月参り(ななつきまいり)で大願成就!

寂光院の七七月参り

本殿の参拝はぜひ「七七月参り(ななつきまいり)」を試してみてください。

七七月参りは毎日山門の総受付にて受け付けていて、以下のような行程の参拝作法があります。

● 七七月札(ななつきふだ)に御朱印を頂く
● 護摩木を受け取る
● 本殿のご本尊である千手観音様からお参りする
● 護摩木を手に、随求堂の回廊を右回りに三回巡礼し大随求菩薩様にお参りする
● 祈念した後に護摩木を本堂正面の三宝に治める

この参拝作法で健康長寿、心願成就を叶えてくださいます。

山門の事務所にてくわしく説明が受けれますから、もしお願い事があるのであれば試してみてはいかがでしょう。

また、毎月5日と18日はご縁日。
この両日は最寄り駅から直通のバスが運行されています。
5日は大随求菩薩様のご縁日、18日は千手観音様のご縁日となり、毎月開催されています。

参拝の後は?

寂光院

山頂から降りてきて一息つきたい時はぜひ山門近くのお茶屋さんへ。

 

大変リーズナブルに抹茶を立てていただけます。

山頂から歩いて降りてきたのですが、ここのお茶屋さんのお抹茶で癒やされてしまいました。
参拝後はぜひ立ち寄られることをおすすめします。

まとめ

寂光院

犬山市の地元の方には非常に馴染みの深い「寂光院」。
大変歴史があり、由緒正しい寺院で、はるか昔から尾張地方の重要な寺院としてありました。

今では秋の紅葉シーズンになると大変賑わいを見せ、山頂へ続く道は参拝者で賑わっています。
紅葉の見頃は11月第2週から12月初旬ごろまでで、山の木々が見事に色付き、山頂の本殿の周りでは紅葉狩りが楽しめます。

また足の悪い参拝者向けにこの寺院では「スロープカー」なる自動運転のゴンドラ列車を運行していて、誰でも山頂の本殿へ行ける配慮がなされています。(片道200円)

ぜひ週末にでも、参拝へ行ってみてください。
千手観音様があなたを待っています!

MAP

寂光院詳細

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場所 愛知県犬山市継鹿尾字杉ノ段12
(名鉄「犬山遊園駅」下車徒歩20分、タクシー5分)
参拝時間 8:00~17:00
料金 護摩木ご志納:300円
駐車場:500円(1日)
スロープカー:片道200円~
公式サイト 犬山寂光院公式ホームページ