名駅二丁目・通のみぞ知る大人の隠れ居酒屋『一心』【ラガー大びんの似合う店24】

グルメ

2018/04/14

本当に良い飲み屋は口伝えのみで人々に知れ渡っていく。
それを証明するような店が、名古屋駅の北にある居酒屋『一心(いっしん)』。

喧騒から少し離れた目立たない場所で30年以上も営業し続け、その間ほぼメディアへの露出はないにも関わらず、開店時間を過ぎてしばらくすれば満席になる人気ぶり。しかも近隣のサラリーマン達だけでなく、遠方からの来訪も多いというのだ。

彼らが求めるのは自慢の魚料理と温かな店の雰囲気。まさしくとっておきのお店をこっそりとご紹介しよう。

名古屋以外にも評判が波及する隠れた名店

名古屋駅から北へ徒歩およそ7分。飲み屋街から少し離れた名駅二丁目に店を構える「一心」。
粋な店構えにふらりと吸い寄せられざるを得ない。

店に入ると大将と女将が気前よく迎え入れてくれる。
重厚な質感の木材が使われた独特の形のカウンターには、菱形の板がいくつも掲げられ、そこにはあらゆる魚介や青果の名前が。
魚とおばんざいが自慢の店だということは容易に想像がつくであろう。

奥には小上がりの座敷席。
時代を感じさせるポスターは相当に年季が入っているが、古さよりも独特の温かさがこの空間を包み込んでいる印象。

静か過ぎず、賑やか過ぎずの雰囲気で、サラリーマンたちが通いたくなるのもうなずける。
一人客、二人客、三人客…と、次々と店に入っては各々が憩いの時を過ごしていた。

店は1986年に開店し、今年で32年目。
“名駅で雰囲気の良い、魚の美味しい居酒屋”と口コミのみで知れ渡ってきた。
大将がある時カウンターで話していた来店客の言葉の訛りが気になりどこから来たか聞いてみると、関西から人伝に聞いて訪れたという。それほどまでに評判が波及しているのだ。

日ごとにおすすめを味わえる旬の魚料理

一番の自慢の料理は何といっても、新鮮な魚を使った魚料理。
中央卸売市場から毎朝仕入れる鮮魚は、臨機応変に旬のものを取り揃えてくれる。

まずは『刺盛』(1,300円+税)から。

赤身と白身、ブリもしくはハマチの3種盛り。
口当たりの良い赤身と歯ごたえのある白身、さらに脂ののったブリ。食感の違いが最大限に楽しめる。

焼き魚も日ごとにおすすめを出してくれる。この日は「イサキ」。
見た目からして贅沢。歯ごたえの良い衣と淡泊な白身の旨味が存分に味わえる。

ラガーに似合うおすすめの料理

キリンラガーに合うおすすめの料理を大将に聞いてみると、2種類の料理を提供してくれた。
1つ目は『牛タンやわらか煮』(870円)。

数日もの間じっくりと時間をかけて煮込まれた牛タンは厚切りながら驚くほど柔らかい。
唐辛子の辛さが少しだけピリッとする上に、辛子をつけて食べるとやわらかな甘辛味になってちょうどよい。

2つ目はなかなか聞き慣れないメニュー『山芋鉄火』(760円)。
鉄火巻寿司のような見た目だが、白ご飯のように見えるものは実は山芋。

山芋のねばりとシソの風味のバランスが良い、まさしくここだけでしか味わえない料理。

コテコテもいいけどあっさりした料理にも合うだろう、とラガーの味わいを知り尽くしたおすすめを出してくれるのは流石である。

店の常連客のサラリーマンが転勤する時には、新しい後輩を連れて店にやってくるのだそうだ。
そんな風にしてこの店を愛し支える人の輪は脈々と受け継がれていく。
それはまるでこの地で愛され続けるキリンラガーと同じではないか。

ラガーは名古屋の文化。
それだけでなく歴史を繋いでいく媒介物でもある。これから先の後世にもこの味をずっと伝え続けたい。

 

※メニューや価格等の情報は2018年4月時点のものであり、変更となる場合があります。

◆取材協力/キリンビール株式会社

MAP

場所 名古屋市中村区名駅2-40-14
営業時間 11:00〜13:30/17:00〜23:00
定休日 土曜昼、日曜、祝日
公式サイト 一心