岐阜県多治見市の虎渓山永保寺のまわりが美味しすぎた!期間限定のかき氷を堪能せよ!

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春は桜、秋は紅葉、名古屋から車でわずか一時間ほどのところには本当に多くの自然が残されている。岐阜県多治見市にある虎渓山永保寺も毎年花見や紅葉のシーズンになると話題になる観光スポットだ。

では夏や冬はどうなんだ?という話にならないだろうか?虎渓山永保寺周辺は隠れたグルメスポットがある。今回は永保寺の散策と最もおすすめするある店舗の紹介をしよう。

鎌倉時代から続く古刹「永保寺」

中央道「多治見IC」から車で10分ほどのところに鎌倉時代から続く古刹「永保寺」がある。永保寺の創建は1313年(正和2年)とされており、なんと今から700年も前からこの地にある由緒正しい寺である。

鎌倉時代といえば、現在NHKで放送されている「鎌倉殿の13人」を連想する。虎渓山の開山は1313年(正和2年)なので少なからず影響があるのだろう。虎渓山永保寺の略縁起によると多治見や土岐を管理していた守護代土岐氏の招きを受けた夢窓疎石がここに禅寺を開創されたことが始まり、その後同門の元翁本元(仏徳禅師)に寺を託し、上京。1335年(建武2年)に夢窓が京都の臨川寺の開祖になり永保寺開山が元翁本元に改められる。

文明期以後に衰微してしまうが江戸時代中期の1746年(延亭3年)に末寺28ヶ寺、孫末寺1ヶ寺を有し山中塔頭(たっちゅう)の輪番によって維持されてきたとある。

開祖から現代まで残ったのはここに多治見周辺の文化的な中心地があり、禅寺の本山としての役割があったと思われる。

それを証拠に永保寺の境内には国宝の建物が2つ、夢窓や元翁の墨痕をはじめ、たくさんの文化財が保存されていて、鎌倉時代からの禅寺の有様を現代に残している。

夢窓疎石とは何者か?

夢窓疎石とは誰か?虎渓山永保寺を語る上で外せない人物ではあるが、庭園に興味があったり知識がないと初めて聞く人物ではなかろうか?

夢窓疎石は鎌倉時代から南北朝時代・室町時代初期にかけて活躍した臨済宗の禅僧で、作庭家にして歌人だ。

後醍醐天皇からその才覚を認められ、「夢窓国師」の称号まで与えられている高名な禅僧で、日本の伝統的な仏教である天台宗や真言宗とも親交があり、広い支持を得たとされている。

作庭家としての功績は禅庭としてあまりにも有名な「枯山水」を初めて完成させた人物で世界最高の作庭家の一人に数えられている。京都で世界遺産に登録されている禅庭「天龍寺庭園」と「西芳寺庭園」は彼の作品であり、現在、古都京都の文化財として一部が世界遺産に登録されている。

夢窓疎石の禅庭は日本の伝統文化である世阿弥の猿楽(能楽)や二条良基の連歌・歌論とともにわび・さび・幽玄として日本の美の基準を形成している。

虎渓山永保寺にも枯山水は設置されていて、こちらも夢窓が開山した際に作庭された作品と伝えられている。

鎌倉時代には北条家とも親交があったようで北条高時、貞顕からの信仰も得ていた。鎌倉幕府滅亡後は後醍醐天皇に招かれ、京都で臨川寺の開山に尽力し、室町幕府の祖、足利尊氏から禅の師と仰がれていた。

夢窓疎石、覚えておくと鎌倉殿の13人が少し面白くなると思う。また、そんな時代から多治見にはあの規模の寺が作られていたのだと思うと、感慨深い。

場所 〒507-0014 岐阜県多治見市虎渓山町1丁目40
マップリンク 虎渓山 永保寺
駐車場 近隣に無料駐車場あり
公式サイト https://kokeizan.or.jp/

夏こそ行くべき!「はおと」のかき氷は絶品だ!

さて、虎渓山の周辺には今注目すべきグルメスポットがある。この記事の目的は実はこの「はおと」というお店を紹介することなのだが、このお店、グルメ記事を書けない筆者にとって語彙を絞り出して紹介せねばならないほどの衝撃と衝動があった。

かき氷と聞いて皆さんは何を想像するだろうか?縁日で出てくるプラカップに青や赤、色とりどりのシロップをこれでもかとかけ、頭がキーンとする食感に夏を思い出して、かき氷といえば頭にキーンがいいのよね!と言ってしまうのではないだろうか?

この夏の風物詩を常識を根底から覆し、価値観に昇華し、激リピ間違いなし!のかき氷を楽しめるお店がここ、はおとである。

珍しい「日本茶専門店」で味わうかき氷

最初に述べておくが、筆者はグルメ記事が書けない。書けないがこれまでに何度かこれは美味いと唸ったお店の紹介はしてきた。今回紹介するはおとのかき氷は絶品を通り越した感動がある、とだけ伝えたい。

ほうじ茶ミルクは期間中の人気メニューだ

昨今、かき氷のシロップはどこも自家製が流行っているが、はおとのかき氷にかかるシロップは産地にこだわりながら自家製が出てくる。日本茶である抹茶、ほうじ茶はかき氷なのにお茶の旨味がしっかりと味わえて、自家製金時との相性が抜群だ。

筆者のお気に入りは何と言っても氷が見えないくらいたっぷりとかかっている「いちごミルク」。これにサイドメニューである練乳を追加して、ちびちびと練乳をスプーンでかけながら楽しんでいる。

季節ごとに変わるかき氷メニューもあり、8月と9月の限定メニューである桃のかき氷は、他のかき氷よりこちらが優先されてしまうほど美味しい。桃のかき氷を目的に遠く豊田市や名古屋市から足を運ぶお客さんもいるほどである。

もう一点、はおとへ訪れるならぜひ、日本茶を楽しんでもらいたい。

喫茶店では珍しくメニューに朝食(モーニングではない)があり、虎渓山永保寺も近いことからか、禅にちなんだ朝食を楽しむこともできる。この朝食メニューも季節ごとに食材が変わるためいつ来ても楽しめるのだ。虎渓山永保寺へ立ち寄る前に朝食メニューを楽しんでから行くのも悪くない。

日本茶専門店「虎渓山はおと」

場所 岐阜県多治見市虎渓山町3-1-32
営業時間 9:30~18:00(L.O17:00)

朝のおもてなしは以下の通り
9:30~11:30

月曜・火曜日定休
(GW、年末年始など変更あり)

マップリンク 日本茶専門店 虎渓山はおと
お問合せ TEL:0572-23-2235

マイクロツーリングを楽しむなら多治見へ行ってみよう!

岐阜県と聞くとなんだか遠いイメージがないだろうか?名古屋から車で東名、中央道を経由してわずか一時間ほどでたどり着ける。夏になるとTVニュースで毎年のように日本でもっとも暑い街として紹介される。

今回紹介した虎渓山は暑い多治見市内から少し離れた山上にあるので多少は涼しい。緑に囲まれていることもあり風が気持ちいいのだ。が、やはり夏は暑い。

多治見には古刹だけではなく、美濃焼の窯が各所にあった街でもある。そのためか蔵出しで、昭和時代のマグカップやお皿などが格安で購入できる骨董店が数おおく存在する。

オリベストリートの店舗には昭和レトロ専門店もある

多治見市内のオリベストリートという小規模な商店街がその場所で、中には新進気鋭の作家の作品や昭和の絶頂期を支えたデッドストック物の一品に出会える店もある。

器に興味がなくてもどのお店でも先鋭的なアイテムに出会えるし、骨董と聞くと敷居が高く思えるかもしれないが、意外と安価で購入できる(取材日は関東地方から骨董商が買い付けに来ていた)。

また、オリベストリートには絶品グルメを提供しているお店もある。市内を歩き回っても面白いし、歴史があるため旧商店街を回っても意外な発見があったりする。ものすごく観光に力を入れているわけではないが、目的を決めずにプラっとドライブに行くにはちょうどいい街なのだ。

春は花見、夏のかき氷を楽しみつつ、秋の紅葉と冬の陶器店巡りと一年中遊びにいっても飽きない街であることには間違いない。この週末、プラっと遊びにいってみてはいかがだろうか?

場所 岐阜県多治見市本町6-6
マップリンク 本町オリベストリート
駐車場 近隣にコインパーキングあり
公式HP たじみDMO