老舗の味噌おでんをカウンターで気軽に楽しむ『つる軒 はなれ錦』

錦三丁目・老舗の味噌おでんをより気軽に楽しむ店

「つる軒 はなれ錦」があるのは、錦三丁目の飲食店の集まるビル「中央マンション」の1F。
表通りからはその存在が少しわかりづらいですが、まさしく大人の隠れ家にふさわしいロケーションです。

「つる軒」といえば芸能人や各界の著名人も利用する味噌おでんの名店。
ただし本店は1日3組限定の完全予約制で、座敷席でグループでの利用のみとなかなか敷居が高いのが実情。

それに対してこの「はなれ」は、奥に少数の座敷席があるものの、メインとなる座席は調理場を目の前にした8席のカウンター席。
気張らず一名からでも入店が可能となっています。

もちろん門外不出・伝統の「味噌御田（おでん）」は本店と同じ味わい。
岡崎の八丁味噌を中心に2、3種類を季節ごとにブレンド。継ぎ足しで日毎に微妙に変わる素材の風味を楽しめます。

メニューは「おきまり」と「おしのぎ」

メニューは完全予約制の『おきまり』と、予約なしでも注文できる『おしのぎ』の2種類。

「おきまり」（7,000円）は、味噌御田5種と八寸、揚げ物、ご飯、水物を会席料理風に楽しめるコース。

「おしのぎ」は味噌御田3種のアラカルトと先付、串かつという内容。3,500円〜で楽しめます。

「おきまり」でつる軒自慢の味を存分に楽しむ！

今回はコース料理「おきまり」をいただいてきました。
なお、内容は時期により変わる可能性があるため、参考程度にご覧ください。

日替わり八寸

まずは木の箱に入って登場する「八寸」。
内容は日替わりで、肉・野菜・魚介をバランス良く使い丁寧に調理。いろどり豊かで視覚的にも楽しめます。

味噌御田・大根

そして主役となる味噌御田のトップバッターを飾るのは圧巻のルックスの『大根』。

他ではなかなかお目にかかれない衝撃的な厚み。3〜4時間じっくり煮込まれているそう。

箸ですっと切れるにもかかわらず、煮崩れせず丁度良い柔らかさ。
味噌の味わいと大根本来の甘さ・みずみずしさが調和しています。

味噌御田・角麩

つづいては『角麩』。
愛知や岐阜などでしか食べられていないローカルフードで、もっちりとした食感が特徴。

味噌ダレの繊細な味わいと、さらっとした口当たりを如実に引き立たせてくれる素材といえます。

味噌御田・三河もち豚

愛知の銘柄豚「三河もち豚」を用いたバラ肉串。
とろっとした食感、味噌と豚肉の甘みが一体となった旨み、そして75gのボリュームと贅沢感が味わえます。

味噌御田・こんにゃく

おでんの定番『こんにゃく』。
弾力が非常に強く、味噌の甘さが染み出してきます。

味噌御田・焼豆腐

味噌御田のラストは、昔ながらの『焼豆腐』。
大きくて固めの仕上がりとなっており、十分な食べごたえがあります。

串かつ二種

つづいて、おでんで提供された「三河もち豚」が今度は串かつで登場。
サクッと揚がった衣は薄くて軽い食感。
塩と味噌の2種の味付けで、どちらも肉のジューシーな旨味ともマッチしています。

赤茶漬け®

締めは『赤茶漬け』。
ごはんの上に味噌で煮込んだ半熟卵を置き、割った上にさらに味噌ダレをかけて味わうつる軒の名物。

「赤茶漬け®」という名前は、今は亡き俳優の森繁久彌さんが命名したもので、登録商標となっています。

さらっとした味噌に、黄身のとろ〜りとしたなめらかさと甘さが絡み合う至福の味。
バーミキュラで炊かれたご飯もふっくらして優しい味わい。思わずかきこみたくなること間違いなしです。

デザート

最後はソーダとフルーツを合わせたカクテル仕立てのデザートが登場。

旬の素材を使用しつつ、提供方法にも創意工夫があふれているのがうれしい限りですね。

日本酒やワインとのマリアージュで新しい楽しみ方を提供

おでんを腹一杯楽しむのがメインで酒類の種類が少ない本店とは違い、はなれではアルコールも豊富にラインナップ。

中でも愛知県の関谷醸造で作られるつる軒別詰の日本酒「明眸」は、すっきりした味わいで味噌との相性が抜群。
またソムリエがセレクトしたワインとのペアリングなど、本店にはない新たな楽しみ方が出来るのもこのはなれならではの特徴です。

上質な味噌と丁寧な調理で、郷土の味を心ゆくまで楽しめるお店。
観光客の方はもちろん、名古屋に住む方もその味わいを是非とも再発見してもらいたいです。

 

※メニューや価格等の情報は2019年8月時点のものであり、変更となる場合があります。